Riders On The Storm

　
10/17　downyを観に梅田CLUB QUATTROへ
　
　

　
昨年9年ぶりに活動再開したdownyの全国ツアー（昨年は東京／大阪のみ？…なので全国ツアーは10年ぶり？
　
　まぁちゃんと聴くようになったのはFUJI ROCK'14で観て衝撃受けてからなのでよく知りません（ﾜﾗ
　バンド名は知ってたけど知った頃には活動休止してたのもあって聴かなかったし、
　音源も廃盤になったりして集めるのも大変そうだったり その頃は色々漁ってる時期でもあったから…

　昨年活動再開してたことも知らなくて、今年のFUJI ROCKに出演するの知って1回観てみたい！と思った次第


　そんで、苗場のRED MARQUEEで観たライブがめちゃくちゃ良くて…
　ライブ終わった後に即調べたら秋にワンマンツアーあるのを知ったから行くことに(人'ω'*)

　しかもちょうど音源も1st〜4thまでのアルバムが再発されてて、聴くタイミング的にもﾋﾟｯﾀﾘだった感




開演前および終演後は無音で いわゆる開場後BGM等は一切無し
そして登場SEもなく、客電のみ落ちてメンバーがステージに登場し演奏が始まった

さらに終始照明は一切使用されず、プロジェクターで投影されるVJの映像が照明代わり
演奏とリンクした映像がメンバーとステージ後方にあるスクリーンに投影される

　この“downyの音世界だけに浸れる空間”という演出は凄く良かった
　こういう無音／無照明なライブは初めてだったけどdownyじゃなきゃできない気もした
　開演前〜終演後までの、すべてを含めてdownyのライブなんだろうなぁ…と



　リズム隊の凄まじさと2本のギターが奏でるギターとは思えない音　
　ドラムはもはや人力ブレイクビーツの様で、
　もはや打ち込みかと錯覚するほどの変拍子と変則的なドラミングは圧巻だった
　うねりながら地を這うようなベースと重なってダブステップの様なリズムを響かせ、
　そこにサイケデリックなギターの音やノイズなんかが絡まった咆哮のような轟音サウンド
　
　ギターはエレクトロニカ的なアプローチというか、
　アブストラクトでもありプログレッシブでもありミニマルでもあり…
　アルペジオみたいに綺麗な音色の時もあればフィードバックノイズを轟かせる時もある
　　
　そしてボーカルの歌声が5つ目の楽器を担ってもいて、
　これらすべてを高次元で幾重にも織り成して鳴り響くdownyの音楽
　エクスペリメンタル・ミュージックの一言では到底語れないサウンド


　バンド形式で或る以上はポストロックに分類されるんだろうけど、
　DTMやMIDIに近いアプローチやサウンド形式が多用されてるから、
　クラブミュージック方面が好きな人にもオススメできるロックバンドだと思う
　個人的には〈バンド〉で新しく音源揃えるのとか何年ぶりか分からないし、ここまでﾂﾎﾞにハマったバンドも久しく出会ってない

　

　MCはほとんど無く、1時間くらい演ったあとに こんばんは downyです と挨拶程度
　終盤は台風の影響で入荷が遅れてしまった物販の話など、少し喋ってたけど基本的にはなかった
　これに関してはむしろもうまったくMC無しな本編でも良かったんじゃないかなとも思う
　
　本編終了後、拍手に応えて青木ロビンさんだけ出てきて、
　もう疲れたんで(アンコールは)できません的に感謝の意を述べてたら客電が落ちちゃって、
　あれ？…これもしかしてやる雰囲気になっちゃった？　ちょっと呼んでくる
　…と、一度バックステージにメンバーを呼びに戻る場面もｗ
　そしてアンコールはその場で演奏曲を考えた結果「漸」を演ってくれた




downy＠大阪

　暗闇の中で鳴り響く音の洪水と投影される光の映像
　静寂で始まり静寂で終わる、無音の空間、そして無題と冠されたツアータイトル
　
　開場後〜開演SE〜終演後まで、一切の音楽は流れず
　今回のツアータイトルおよび過去作含めアルバムはすべて無題
　ただただdownyのライブという“空間”に浸れるようなライブ演出が本当に良かった

　VJの映像も曲によってどうやらそれぞれ決まってるようで、
　楽曲と同期してたことも良かったし、映像自体も凝ってて凄く良かった
　風景や人物、空と鳥、白と黒のコントラストや火花、漆黒に煌めく光…
　幾何学的なものから抽象的なものや具象的なもの、多彩な有彩色から無彩色
　
　視覚と聴覚、一切の余計を省いた空間演出、
　downyのライブはその“音世界”に深く恍惚できる最高のライブだった！










downy　『無題』TOUR
　10/17(fri)＠梅田CLUB QUATTRO

　01.三月
　02.酩酊フリーク
　03.左の種
　04.underground
　05.或る夜
　06.象牙の塔
　07.黒い雨
　08.時雨前
　09.黒
　10.形而上学
　11.苒
　12.葵
　13.Δ
　14.アナーキーダンス
　15.弌
　16.曦ヲ見ヨ！
　17.野ばなし
　18.猿の手柄

　EN1.漸

　（セトリは拾い物なので合ってるかは知ﾗﾈ


梅田クアトロは構造的にあまり好きじゃないけどdownyは梅田クアトロで良かった

　downyのライブ…というか、
　音と映像の織り成す空間が元映画館なライブハウスに合いすぎてて視覚効果がもの凄く昂まってた
　（ツアーファイナルの渋谷WWWも元映画館で似たような構造だから同じく凄い良さそう