連載期間7年、単行本 全24巻
ジョジョ史上最長となった第7部 STEEL BALL RUN(以下 SBR)
総距離約6.000kmの北米大陸横断レースもついに完結ッ!
ジャイロの遺志を継ぎ『黄金の回転』によって
ヴァレンタイン大統領を倒すことに成功したジョニィ
ついに『遺体』を手に入れた…
しかし…気付かない間に『遺体』は何者かに盗まれていた……
『遺体』を「どんなスタンド使い」や どんな軍隊であっても
“80年”は破壊できないシェルターへと納骨格納しようとしていたヴァレンタイン大統領
その場所はニューヨーク マンハッタン トリニティ教会
ジョニィはレースのゴール地点でもあり『遺体』を盗んだ者が向かうであろうマンハッタンへ
そこでまさかのDioが登場…!
ヴァレンタインに殺されたはずのDioが「THE WORLD」で時間を止めナイフをジョニィへと投げる
第3部のDIO、そして第6部のプッチがそうしたようにッ!
別次元からヴァレンタインによって連れてこられたDioは、
“恐竜のスタンド”ではなく、第3部のDIOと同じく“時を止められるスタンド”を持っていた!
さらに…ジョニィが走り去るDioに向けて撃った爪弾とそれを避けるDioの描写は、
第5部のディアボロがミスタの銃弾を避けたときと同じという…最高にアガる描写ッ!
Dioの野心を気に入っていたヴァレンタインはアメリカへの愛国心のために
ジョニィにだけは『遺体』を渡してはならないと、死に際に別次元のDioにすべてを託した…
そう…ラスボスはヴァレンタインではなく、またしてもDio!
ジョースターとディオの因縁は並行世界でも続いていたのだッ!
ヴァレンタインから聞かされた「回転」の解説により…
自分自身の右足を犠牲にすることでジョニィの「無限の回転」を防ぎ、ジョニィ自身へと返した
そう…第7部でも主人公であるジョースターは、第1部と同じようにディオに敗れてしまうという結末
(ジョニィはその後スティーブンの手助けにより、逆方向の回転を撃ち込み「無限の回転」を止めた)
Dioはレースを1着でゴールし優勝、『遺体』を納骨するためトリニティ教会へ
しかし、そこにはルーシーが…
自分とスティーブンの存在を脅やかすDioを“消滅”させようとしていた
そして線路上で回収した「この世界のDio」の死体(頭部)をDioに渡す…
なんと最後はルーシーによって決着がつくという結末…
第6部でもジョースターはプッチによって殺され、エンポリオによって決着がついたが、
まさか第7部ではスタンド使いではないルーシーによってラスボス(Dio)が倒されるとは………
当初は怯えるだけだったルーシーが…
スティーブンを守るためにジャイロとジョニィの手助けをし、
一時的に『遺体』を手にしたことで、強い意志・折れない心を手に入れたのかもしれない…
彼女もレースを通じて「成長」したのだろう……
そしてDioの死体は“どこへ行った”のだろうか…?
後日談としてすでに処理されたともとれるが、時間軸がはっきりしないため不明…
スティーブンが教会に到着した時点で“なくなっていた”可能性もある
そうであるならば、「処理」したのはルーシーであり、
ルーシーが「遺体」を「納骨した」のかもしれない……
ここでいう『遺体』とは聖人の「遺体」であり、Dioの「遺体」である
ふたつの『遺体』を一緒に納骨したのか…、それともDioの「遺体」だけを納骨したのか…
前者であるならば、「幸福の権利」は一緒に納骨されたDioのもとへいくのかもしれないし、
ニューヨークと『遺体』がある場所、すなわちDioがいる場所が「地球の中心」になったのかもしれない
後者の場合、聖人の「遺体」はルーシーのものになったと考えられる
スティーブンの
“所有者の「資格」”という言葉に反応し、無言で自分の指先を見つめるルーシー
教会でDioに
“幸せになるために大陸を渡り…ここへ来た”
さらに
“『遺体』はあなたのものではない”と言ったルーシー
彼女が「幸福の権利」を手に入れたのだろうか…?
それとも彼女が望んだのは平穏で、
ただ純粋に 今後の人生を「幸せ」に生きるために自分達の命を脅やかすDioを殺しただけなのだろうか…?
UJ掲載時に、“70年”は破壊することができない となっていたシェルター
しかし、単行本では“80年”に修正されていた…
(最終話掲載UJは発売時に購入して単行本発売まで未読)
…おそらくこれは第8部もしくは第9部を描くにあたっての修正と思われる
SBRの舞台は1890〜1891年
“80年”を足すと1970年頃になる
普通に考えると…
第3部の舞台となった1989年頃が第8部の舞台となれば、
その“80年”後である1970年頃に誕生した人物が20歳前後になり、
物語の登場人物としてもなんらかの形で関わってくることが想像できる
ところが、第8部 ジョジョリオンの舞台はなんと「現代(おそらく2010年頃と思われる)」
そして日本の「S市紅葉区杜王町」…N.Y.マンハッタンとは遠く離れた場所
第8部は箱庭設定になるだろう と以前作者自身がインタビューで答えていたが、
こうなってくると『遺体』が関わってくるのは第9部ということになるのだろうか………?
ただ、気になることもある…
第8部の
“これは「呪い」を解く物語”
“「呪い」とは 遠い先祖の犯した罪から続く「穢れ(けがれ)」”というナレーション
(第1話掲載UJは発売時に購入。以下単行本で購読予定)
ここでいう「呪い・穢れ」とは…
ルーシーが犯した(と思われる)『遺体』にまつわる部分(背徳心)なのかもしれない…
しかし、1890年に14歳だったルーシーが現代(2010年頃)で生きていることはありえない
…となるとルーシーの子孫が杜王町(もしくは第9部)で関わってくるのだろうか……?
それとも『遺体』を手に入れたルーシーは「清らかなるもの」の“未知なる力”で???
ルーシー・スティールの旧姓が第1部のエリナと同じ“ペンドルトン”であるのも意味深な気が……
さらにジョニィ・ジョースターの本名は第1部のジョナサン・ジョースターと同姓同名…
このことが第8部以降で繋がることはあるのだろうか…?
第1部では“波紋”により全身が溶かされ、辛うじて頭部のみとなったディオが、
第7部では「この世界のディエゴ(Dio)」の死体(頭部)と触れてしまい頭部が消滅、死亡…
前述で触れた『遺体』の納骨について、
もし聖人とDioふたつの「遺体」をシェルターに納骨格納したのであるならば、
ルーシーが宿した『遺体頭部』および“完成した『遺体』”は、『遺体』とともに納骨されたDioに………?
そう考えるとジョースター一族とディオの因縁はまだ断ち切られてないのかもしれない……
ジョニィ・ジョースター(ジョナサン・ジョースター)
シュガー・マウンテン「泉」の番人が言った言葉
“「全て」を敢えて差し出した者が最後には真の「全て」を得る”
“あの2人(ジョニィとジャイロ)はその「資格」を得た”
果たしてジョニィは“真の「全て」”を得ることはできたのだろうか…
ジャイロという友達を失くし、レースは失格、遺体は手に入らず、Dioには敗北…
ジョニィは「全て」を失ったかのように思える
しかし、最後に
“家に帰ろう”とジョニィは呟く…
ヴァレンタインとの闘いで“父親”というものについて考えさせられ、
最終ステージのスタート前に現れた父親の心を理解し、言葉を交わさずとも和解した描写がある
歩く事ができなかった身体は『遺体』の影響で歩けるようになり、
過去の事件から“後悔と失意に満ちた人生”は、ジャイロとの出会いで“生きる希望”を見出した
彼はレースを通じて「見えない宿命」から解き放たれ、
本当の意味で「歩き出す」ことができたのかもしれない……
ジャイロ・ツェペリ(ユリウス・カエサル・ツェペリ)(ジュリアス・シーザー・ツェペリ/英語読み)
第2部 シーザー(・アントニオ・ツェペリ)の言葉
「代々受け継いだ未来に託すツェペリ魂」
ジャイロは第1部・第2部のツェペリと同じく、遺志を(ジョニィ・)ジョースターへ託して死んでいった
彼もまた「未来に託すツェペリ魂」を持った人物だったのでしょう…
すなわち LESSON 5『一番の近道は遠回りだった』『遠回りこそが俺の最短の道だった』
これはジャイロがレースを通じて感じた自身のことだが、
置き換えればジョニィに“託す”事が自分の役割だった……というような解釈もできる
これは『再生の物語』
文字通り僕が再び歩き始める事になったいきさつ…………
そして思い返せば旅の間はずっと「祈り」続け………
この馬による大陸横断レースは「祈り」の旅でもあったのだ
明日の天気を「祈り」
朝 起きたら目の前の大地に道がある事を「祈る」
眠る場所と食料がある事を「祈り」
たき火に火がつく事を「祈る」
このあたりまえの事をくり返しながら
友と馬の無事を「祈る」
そしてひとつひとつの河を渡る
今
最後の河を渡り終わった
ここで言う「祈り」とは「明日への希望」のように思う
失意の中「明日への希望」を掴もうと「祈り」…
強い意志(黄金の精神)をもって歩き始めることで「明日への希望」を掴む
そして最後の2行…
今
最後の河を渡り終わった
…これはジョニィが旅の中で、最終的に“真の「全て」”を得る事ができた ということだろう……
1巻(第1部)の作者コメントで…
“この作品のテーマはありふれたテーマ「生きること」”
…という言葉が載っている
ジョジョのテーマは「人間讃歌」
荒木飛呂彦氏は作品を通して「人生」や「運命」というものを描いている
第7部では哲学的な部分が増えてきたように感じる
そして第7部は勧善懲悪な作品ではない…
ヴァレンタインは愛国心で『遺体』を手に入れようとしていたし、
その過程でジャイロやジョニィを始末しようとはしていたが、彼の中にも「正義」はあった
本来 戦争や闘いというものはお互いが「正義」を信じて戦うものであり、
少年漫画やアニメのような「完全なる悪」というのは実際には存在しないものだ……
第6部でも…ラスボスは神に仕える立場の神父……
独善的ではあるが、プッチの目指したものは全人類を「幸福」へと導くことであり、
世界を幸福に導くとされるDIOの遺した理論「天国へ行く方法」を実行しようとしていた…
友人であるDIOを殺したジョースターへの恨みはあるが、
彼の“「幸福」へと導く”という行為は「正しい」ことのように思える部分もある…
正直 第6部は連載時に違和感を覚えた作品で、明らかに第5部までとは違う雰囲気があった
それはつまり「勧善懲悪」ではない作品だということだと思う…
…まぁ少年誌掲載という都合上、プッチが「悪」として描かれてはいるのだが…
第7部から青年誌に掲載が移ったことで、
倫理性にまつわる表現も増えてきて作品の深みが増した気がする…
登場人物の過去描写なども丁寧になり、深みを増すとともに作品の複雑さが増した
その反面 (個人的には)登場人物に感情移入できなくなり、
興奮する場面は多くても、熱いものが込み上げることはなくなってしまった……
…第7部は登場人物のほとんどが死亡するにも関わらず……
共闘関係の人物は仕方ないのかもしれないが、
唯一の仲間といえるジャイロの死に関しても“ある意味ではあっけない”死に方というか…
(第1部のツェペリや第2部のシーザーの最期は何度読み返しても熱いものが込み上げる
おそらくジョジョ史上 一番“あっけない死に方”は第5部のナランチャだと思うが、
あのナランチャの最期のシーンは何度読み返しても熱いものが込み上げてしまう名シーンのひとつだ………
けして第6部までが“単純”というわけではないのだが…
この第7部から“複雑さ”と“深み”が以前より増したことで、
よりいっそう“考えさせられる”作品になっているのかもしれない……
以前の記事で…
ジョジョリオンの「リオン」は『ミスティリオン』からか?とも予想してたが………
【ミスティリオン wiki】
(〈リオン〉という言葉(ギリシャ語)自体には意味はないらしい…)
「ミスティリオン」とは…
ハリストス(キリストのギリシャ語読み)の
藉身・救済・
降誕・
死・
復活・生涯の出来事・信仰
教え・教義・奉事・
祈り・教会の祭日・信經・要理等のことであるらしく、
この中には興味深いキーワード(太字)がいくつか含まれている………
すなわち第7部における『遺体』「清らかなるもの」を“あのお方”と捉えるのであれば、
まさしくそれは1891年から“80年”以上経過した第8部で『聖なる遺体』が……………?
少なからず〈リオン〉というのは主人公の名前ではない気がする…
副題に初めて「ジョジョ」という言葉が使われたことからも、
作品の中で明らかになるであろう『ジョジョリオン』という造語になにか深い意味があるのでは……?
まぁ勝手な憶測・想像・妄想に過ぎないのだが………
(第8部の世界線が第7部の世界線と同じかどうかは今のところ不明…
第8部の物語の行方、そして第9部の舞台・時代設定…
テニスの競技中…
ネット ギリギリにひっかかって はじかれたボールは……
その後 ネットのどちら側に落下するのか…?
誰にもわからない… そこから先は「神」の領域だ
つまり ここから先は作者のみが知る…といったところか………
以前インタビューで荒木飛呂彦氏は…
原理的に言うと、人類が滅亡しない限り謎は生まれ続けるから、
『ジョジョ』はいつまでも続けられるとは思うんです。
でも、年齢的に考えると9部くらいまでじゃないかな。
(2004年の時点で
“第9部までの構想がすでにある”とも語っている)
…と答えていたが、
年々
衰えるどころか若返っている荒木飛呂彦氏……
このまま第10部以降も描き続けてくれるのをファンとしては願っているが、
もし…連載が終了するとき……
それは…ジョセフと同じように「老いることを選んだ」ということだろう……
ふぅ…ひさしぶりに真面目な?文章書いたら疲れた……
しかも書いてるうちにどんどん記事長くなっていったし(・ω・A``ァセァセ
君は「引力」を信じるか?
出会いというものは、「引力」ではないのか?
もしも…
偶然にもこの記事を読まれたジョジョファンの方がいたら…
…最後まで読んでくださったとしたら……どうもありがとうございました(_ _)ペコリ
たとえ今ではなくても……いつか…この記事に出会うジョジョファンの方にも…
………なぜなら…ッ!
人の出会いとは「重力」であり、出会うべくして出会うものだからだッ!
この記事を読まれて、少しでも
ベネ! と思っていただけたら「幸福」でございます…
そして…
もし……この記事を読んでジョジョに興味が湧いた方がいたのなら…
…それはぜひ『ジョジョの奇妙な冒険』を読んでみることをオススメします
砂漠の砂粒...ひとつほども後悔することはない と約束します…
………なぜなら…ッ!
真の「失敗」とはッ!
開拓の心を忘れ! 困難に挑戦する事に 無縁のところにいる者たちのことをいうのだッ!
まぁこの記事に関しては ほとんどの人が…
『キングクリムゾン』の能力の中では、この世の時間は消し飛び……
そして全ての人間は、この時間の中で動いた足跡(そくせき)を覚えていないッ!
……って感じなんだろうが(≧ε≦)プッ
最後に…
2011年は“荒木飛呂彦 執筆”30周年!!
2012年は[ジョジョの奇妙な冒険]25周年!!
それに伴い 公式サイトもついにオープン!!!
ディ・モールト期待できるアニバーサリー・イヤーとなっているッ!!!!
[
JOJO.com]
この『公式サイト』は…… 登りゆく朝日よりも明るい輝きで『道』を照らしている。
そして我々がこれから『向うべき…正しい道』をもッ!
(以前の記事より転載)
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